WAKU JEWELRY Blog

和久譲治のジュエリーブログ

 

WAKUコレクション(21)銀製スプーン

Silver spoon

 

Silver Spoon    HALLMARKS;London 1883 Sterlingstandard  

食器はNORITAKE,ナイフは無刻印

 

今日は銀製スプーンの紹介です。ロンドンで銀食器作りなどSilversmithingも学習してきていたので、いつかオリジナルのスプーンを作りたくて工具も揃えました。しかし、ジュエリー、アクセサリーの製作に追われ、いまだ実現していません。

アンティークジュエリーを探しに行った時、このスプーンに出会いました。いつか作る日のサンプルとして買い求めました。得意のEngraving(洋彫り)を施した、このようなスプーンを作りたいのです。

写真の食器は日常使いしています。(コレクションとは呼べないかもしれませんね)

でも、日々使うことによって、その本当の良さが分かることを知りました。

silverの板厚はカップの部分を少し厚めにしてあります。そのため、持った時にカップの重みを感じ安定します。

カップのエッジは深さに対して水平にカットしています。そのため、唇に薄さを感じさせ、味を損ないません。特にシャーベットはおいしくいただけます。キュウイを毎日食べるとき、エッジが果肉と皮の間を快く進みます。

柄の部分は、細いところを持つと、軽く湾曲した幅広の部分が指に沿って乗っかり、しっくり安定します。

Sterlingstandard と刻印されたこの銀合金は、湿気の多い東京でも変色せず、日々使っていれば手入れはいりません。 

そして何より、そっと置いたとき、洋彫りが優しく繊細に輝きます。

こんなにも計算されて、この形になっているのです。歴史の重みを感じます。

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