Petite-collier 秋の新作での「洋彫り」にご注目頂けましたので、「形而下の文化史」の記事を「WAKUJEWELRY Blog」にも掲載します。今回は「新スタイルのブライトカット」と「フローレンタイン カット」を使用しました。

(1)Petit Fiori(プティフィオリ)ブランド設立以前作品:和久譲治
Silver,パリ50‘sヴィンテージガラス

「和彫り」について、さらに言及すれば、日本の歴史が生み出した日本文化だと思います。奈良時代から明治時代まで「ジュエリー」の文化がほとんどなかった日本では、奈良時代以前に日本へ持ち込まれた「彫金」は、仏具や刀剣の金属加工技術として発達してきました。そして、戦国時代から長い江戸・鎖国時代は、日本文化の金属加工技術を、日本文化の中で研ぎ澄まします。江戸時代中庸からは庶民文化として、主に鼈甲の「櫛・かんざし」を作る職人が活躍します。「彫金」を施した金属製の「かんざし」は「飾り職人」による、江戸末期の流行です。明治時代、ヨーロッパのジュエリー文化が輸入された時、「彫金」の職人は「和彫り」で「彫り留め」なる(ヨーロッパではgraver「洋彫りタガネ」で行われてきた)、テクニックを作ります。日本の職人は、銀器に力強い表現として使われてきた(Chasing)で、石留めをしたのです。そのため、日本の「彫り留め」にはタガネの切れ味が際立つ、独特のニュアンスが生まれます。技術の違いがニュアンスの違いになっているのです。表現したいテイストによって、私は両方をミックスして使いますが、「和彫り」の方が非常に難しいです。graver「洋彫りタガネ」は正確な知識があれば、比較的に簡単です。「和彫り」は熟練が必要です。長い修行を必要とする、まさに職人芸です。長い修行を必要とする職人が少なくなった日本では、貴重な表現方法です。今回の日本橋三越限定品の「和彫り」は、先代から知っているキャリア40年の職人さんにお願いしました。日本橋三越表記(Petit Fiorix和彫り)。私にはあの切れ味は到底出せません。「はつる」技術が生み出す強い表現は「彫金」の魅力です。今回の企画を受けた時、「和彫り」をプロデュースする良い機会だと考えました。この様な機会に日本の職人芸がもっと広く知られることを望みます。

Petit Fiori(プティフィオリ)和久譲治x和彫り;silver
日本橋三越限定品(秋のプロモーション;9/9~9/23;本館一階アクセサリースペース)

秋の新作コレクション、どんぐりピン
Petit Fiori(プティフィオリ)和久譲治;siver,琥珀、ダイヤモンド、グリーンガーネット

秋の新作コレクション、オパールと紫貝のバラ
Petit Fiori(プティフィオリ)和久譲治;siver,オパール、紫貝
花びら(silversmithing)、洋彫り「紫貝(カメオ彫り)、蕾(フローレンタイン)、葉(レリーフ彫り)」