WAKU JEWELRY Blog

和久譲治のジュエリーブログ

 

WAKUコレクション(12)

Penino

 

 

(1)

 

(2)

 

1935年頃、Van Cleef &Arpelsなどのパリのジュエリー界では、サファイアやルビーなどの色石と、ピンクやイエローのゴールド鏡面を組み合わせたジュエリーが流行しました。「metal surface」と呼ばれたこのスタイルをアメリカの1940年頃・「Cocktail Party」時代にコスチュームジュエリーとして成功させた最も重要なブランドが「PENINO」です。華やかでボリュームがあり、完成度の高い技術で作られた作品は、まさにコレクターアイテムです。写真(2)で見られるテクニックについて話します。

写真をよく見ると 別々に作られたパーツがリベット止めされているのが分かります。鋳造で作られたシルバーパーツはよく磨かれ、石留された後に、組み立てられています。Van Cleef &Arpelsでも別々のプレスパーツを、磨き上げたのちに組み立てる手法が見られます。金属は熱を加えられると光沢を失います。ロー付けで組み立て後から磨くと、細部までは磨けません。パーツごとに仕上げることで、よりきれいな仕上がりを実現できます。メタルの光沢に拘ったシリーズならではのくふうです。

次回は何度も紹介してきた「hobe'」がチャレンジした「metal surface」を紹介します。私は独特のテイストが好きで数多くコレクションしています。

 

 

 

© 2019 JOJI WAKU Blog. All rights reserved.